The woods are lovely,dark and deep.
But I have promises to keep.
And miles to go before I sleep,
-and miles to go before I sleep...

ザ・インシデント~セキュリティ甘すぎるだろ!もっと危機感を持て!!~

今日は雨が降っていますが、傘を持ってきませんでした。

帰りまでに止むことを願っています。

どうも、やぎやまです。

 

昨日観たB級映画の感想やら何やら書いていきます。

 

 

ザ・インシデント

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【あらすじ】

法を犯した精神病患者を収容するサンズ精神科保護施設の食堂で、バンド仲間のマックス、リッキーと共に働くジョージ。

高度なセキュリティを完備した病棟は安全な筈だった。

しかし、ある夜、嵐による停電でセキュリティシステムが停止してしまう。

興奮状態になった患者達は警備員を襲い始め、3人は恐ろしい夜を迎えることになる。

 

 


映画『ザ・インシデント』予告編

いつも思うけどB級映画の予告のワクワク感って異常だよね。

予告編に全振りって感じ。

 

 

 

めちゃめちゃ怖かったです。

精神病院ってだけでもう怖いのに凶悪犯罪者ですからね。

セキュリティもっと万全にしろよ!!と言いたい。

中盤からなかなかエグいシーンが出てきますので、苦手な方は見ない方がいいです。

患者側のエリアと調理場をガラスか何かで隔ててあるあたりが、日常と非日常は常に隣り合っていてその境界は簡単に壊れてしまうという表れのようで怖かった。

ただ、オチが非常に分かりにくいのでB級と思って油断してボーッと観てると「は?」ってなります。

全体的にはうまくまとまっていた印象で、非常に楽しめました。

 

導入部は割と退屈に感じる人もいるかもしれませんが、全部見終わってみるとオチを理解するのに必要なシーンだったと思います。

主人公の日常をそこそこ長めに尺取ってるんですけど、そこにバンド活動へのモチベーションやバンド仲間との関係、ジョージの性格、彼女との関係、仕事に対する姿勢などが描かれていて、結構大事だと思います。。

これから観る予定の方はこのパートをよく見ておいて下さい。

それと「精神病患者はそれぞれの妄想に取りつかれているから精神病患者である」というキーワードを覚えておいて下さい。

 

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クリームカレーを配膳用トレーに盛り付けるジョージ。

食べたそうなJB(警備員のリーダーっぽい人)。

奥は同僚のコック。バンド仲間ではない。

ジョージは真面目な仕事ぶりからか、JBにも信頼されている様子。

 

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普段はシャッターが降りていて、配膳の時に開くようです。

しかしなぜこんなにデカイ窓にした・・・

配膳出来る最低限の大きさで良くない?割られるよ?

あと警備員明らかに少ないよね・・・

 

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ガラス向こう、左からリッキー、マックス、ジョージ。

せっかく作ったご飯を興奮した患者がガラスに叩きつけていった。

精神疾患のある人ってのは何が引き金になるかわからないな。

恐ろしい・・

 

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真ん中の男はグリーンという患者。

 ジョージを舐めるように見つめたりニヤニヤしながら配膳を受け取ったり、不気味な雰囲気の患者。ジョージにご執心です。

ジョージもこの不気味な男にストレスを感じている様子。

 

停電して手が足りないからかジョージに患者を部屋に戻す手伝いを頼むJB。

凶悪犯罪者で精神疾患なんて危険人物の付き添いを素人に頼むなんて鬼かな?

マックスとリッキーは「それは俺の仕事じゃない!」と怖がって断りました。

それが賢明だ。私だって断る。

ジョージとコックは引き受けちゃう。

部屋に戻す途中も色々あったけど何とか終えて食堂に戻ると酷い有様・・

 

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 厨房に入り込んでいたゲイっぽいハゲ。

鍋に小便をして火にかけ、包丁を片手に厨房をウロウロ・・・

「料理しようか?」とニヤニヤ。

こいつが言ってる料理って一般人の思う料理じゃないよね、絶対。

おそらく食材は人間であろう。イカれておるわ。

 

 

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ハゲが出て行ったあと、食品庫に隠れていたマックスとリッキーと合流。

リッキーは食品庫に籠り続けてるので仕方なく3人で行動。

食堂と調理場を隔てるガラスがついに破られ3人は身を低くして患者達の隙を伺う。

果たして無事に脱出することが出来るのか。

 

 

 

以下からネタバレ入ってきますので見てみたい方はここで一旦閉じて下さいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジョージは結構心の弱い繊細な人だったんだろうな。

思い返してみると冒頭部分で描かれていた。

彼女にかまけてバンド活動にも身が入らないってマックスに文句言われていたし、若干依存気味?な部分もあったのだろうかと。

勤務態度も真面目過ぎやしないか?という印象だった。

わざわざ前日に下味をつけたり、時間外の食材配送の対応をしたり、配膳の際も患者一人一人に声をかけたりというのは 明らかに与えられた以上の仕事だ。

頑張りすぎる人は自分の限界を考えず、ある日突然壊れてしまうのではないだろうか。

患者の一人、グリーンの動向に動揺したり、グリーンが他の患者に薬を飲まないよう指示していた、なんて妄想に取りつかれてしまっていた事も、ジョージの心の脆さが描かれていたと思う。

グリーンはかなり初めの方で殺されてたはずだから、ジョージはグリーンが主犯だと思い込むあまり幻覚を見ていたのではなかろうか。

どこからジョージがイカれ始めたのかが曖昧だけど・・多分首なし死体を見てしまったあたりから徐々に心が限界を迎えていたのではないかと予想。

そこへきてリッキーが目の前で殺され、マックスが鼻を食いちぎられ・・セキュリティもままならない建物内で凶悪犯の精神疾患者が徘徊しているとなるとストレスは相当なもの。

心の弱いジョージは多分耐えられなかったんでしょうなぁ・・

マックスが目の前で焼き殺されたあたりで完全に心が壊れてしまったと見た。

ジョージは元々精神病になる素質を持っていたんだと思います。

ここで最初に紹介したキーワード

「精神病患者はそれぞれの妄想に取りつかれているから精神病患者である」が生きています。ジョージも同じように「グリーンが首謀者で他の患者を先導して暴動を起こさせている」という妄想に取りつかれてましたね。

おそらくそういうことだろう、と思います。

何とも救われない映画だ。しかし怖くて面白かった。よく出来ていた。

欲を言えばもう少しオチを分かりやすくしてほしい。

 

逃げてる途中、患者の部屋から物凄い叫び声がするシーンがあったけど、中で一体何をされていたんだろう・・知りたくないけど 見えない恐怖ってやばい。

 

やぎやまの解釈はこんな感じでしたが、もしどなたか観られた方で別の解釈があればぜひ教えていただきたいと思います。

 

ではまたお会いしましょう、やぎやまでした。